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HOME > お役立ち記事  2026年05月14日

【イベントレポート】JAPAN EDITION 2nd ALPAKA×NOMANZ_GEAR Ryuku’sトークショー

4月10日、金曜日の夜19時。ノーマンズギア代表・リュークさんと、ALPAKAのコラボレーションを記念した特別な夜が幕を開けた。

会場に集まったのは、抽選で選ばれた約30名の「BUSINESS BACK PACK JAPAN EDITION 2nd」を購入した方たち。
30代から50代の「良いモノ」を知る大人たちがズラリと並ぶ光景はどこか背筋が伸びる思いだが、リュークさんが登場し、いつものトーンで話し始めると、場内の緊張は一気に解けていった。

今回のトークショーは、まさに「カバンへの愛」が凝縮された1時間
まずは、リュークさんとALPAKAとの出会い、そして今回のプロジェクトの裏側から話がスタートした。

そもそも、リュークさんがALPAKAを知ったのは2020年よりもさらに前。
クラウドファンディングで見つけた「Bravo X Sling」というバッグに惹かれたのがきっかけだったという。

「当時はとにかく届くカバンを片っ端から全部レビューするスタイルでした」と笑うリュークさん。
ブランドから頼まれたわけでもなく、自発的に発信し続けていたところ、本国(オーストラリア)のチームから連絡が来るようになったというから驚きだ。まさに「好き」が国境を超えた瞬間である。

そんな情熱の延長線上にあった今回のコラボ。
開発のために訪れた中国・深圳でのエピソードがまた面白い。
2泊3日の弾丸ツアーという過密スケジュールの中、待ち受けていたのは漫画に出てくるボスのような風貌のALPAKA創業者の一人。
「既存のサンプルを切ったり貼ったりして、目の前でどんどん理想の形に変えてくれる。あれは魔術かと思いました」 リュークさんがそう語る工場でのスピード感と技術力が、自身のこだわりを形にするための決定打となったようだ。

そうして試行錯誤を繰り返し、2月21日に公開された最終サンプルのレビュー動画。
完成品を手にした時の感想を問われ、リュークさんは「もう『これでいける』と。自分の思い描いた通りのものができた確信があった」と振り返る。
作る過程から視聴者に見せていくという挑戦的な試み。最後は「本当にやり切った」という清々しい達成感があったという。

その熱量は、確実にユーザーへと伝わっていた。プレオーダーを開始した日、開始直後から一気に増えていく受注の数字をデスクで眺めながら、企画側のMさんは「泣きそうになった」と声を詰まらせる。
かなりの数を用意していたにもかかわらず、ブラックは3月中に完売

企画チームの並々ならぬ「気合」とリュークさんの情熱が、ユーザーの心に真っ向から届いた証だった。

トークが終盤に差し掛かると、来場者からのQ&Aを交え、話題はリュークさんのプライベートな一面へ。
現在29歳、静岡県出身、好きな食べ物はグリーンカレーなどのエスニック系(でも家庭的なカレーも毎日いける!)といったエピソードが次々に飛び出す。

さらに趣味の話は広がり、「SF映画を観るのが好き」という一面も。
『スター・ウォーズ』やマーベル作品といった王道はもちろん、最近はSF映画『プロジェクト・ヘイル・メアリー』に非常に感銘を受けたのだとか。こうしたフィクションの世界で描かれるガジェットや未来観が、彼の審美眼を磨いているのかもしれない。

ここまでは「おしゃれなガジェット好きの若者」というイメージ通りだが、驚いたのはその意外な過去だ。
大学時代は「ハウスダンス」に熱中し、バトルにも出場していたという。
あの落ち着いた語り口からは想像もつかないアクティブな一面に、会場からは驚きの声が上がった。

さらに盛り上がったのは、「カバンをいくつも買ってしまうことを妻にどう説明すればいいか」という、世の夫たちの切実な悩みへの回答だ。これにはリュークさん自身も身に覚えがあるそうで、YouTubeを始めた当初、まだ収益もないのにカバンを買い漁る自分を納得させるために放った言葉を明かしてくれた。

「カバンというジャンルは、まだライバルの少ない『ブルーオーシャン』だから!」

なんという力技のプレゼン。会場は爆笑に包まれたが、その根底にあるのは「インターネット上のカバン情報が少なすぎて不親切だ」という、極めて純粋なユーザー目線の情熱だった。
ポケットの数や実際の使用感など、誰も教えてくれないなら自分で確かめて発信しようという衝動。その前傾姿勢こそが、多くのファンを惹きつけるリュークさんの「核」なのだろう。

イベントの最後、聞き手のMさんから「来年、もう一回やりませんか?」という会場の期待を代弁するような提案が飛び出した 。
これにリュークさんは、間髪入れずに「ぜひ、やりましょう」と快諾 。
会場はこの日一番の、そして晴れやかな拍手に包まれた 。

あっという間に過ぎ去った密度の濃い1時間。
次なるコラボ第2弾は、今日この場に集まった「目利き」たちの意見も反映させながら進められる予定だという 。
単なる既製品の購入者ではなく、自分たちの声が理想の「一品」を形作っていくプロジェクトの当事者になる。
それは、単なるイベントの終わりではなく、新しい物語の「キックオフ」でもあった。

会場を後にする観客の背中には、さっきまでよりも少しだけ誇らしげに、ALPAKAのバッグが揺れていた。
彼らが持ち帰ったのは、機能的なバッグだけではない。自分たちが理想の一品を作り上げる一翼を担うという、最高にワクワクする「企み」への招待状だ。
そんなポジティブな予感が、都会の静かなざわめきと密かな期待を連れて金曜日の夜に心地よく溶けていった。